2008年9月11日木曜日

ライフライン

私の研究とも非常に関連があるのですが,今日は電気・ガス・水道・電話など,生活に密接なサービスのイギリスにおける状況を紹介します.

まず私たちが新しい住居に入った時に,電気・ガス・水道はすぐに使えたのですが,電話は使うかどうか決めなければなりませんでした.入居前に携帯電話に加入していましたので,電話の加入は後回しにすることにして,次にしなければならないことは,meter readingを電気・ガス・水道の各供給会社に伝えることでした.このmeter readingは読んで字の通りメーターの数値のことですが,日本では入居時のメーターから自動的にスタートするのですが,イギリスでは入居者が確認して供給会社に連絡しなければなりません.まずは水道の会社に連絡し,次に電気・ガスといきたいのですが,水道は地域独占なので連絡先は決まっているのですが,電気・ガスは供給会社が複数ありますので,まずは住んでいる家がどの会社に供給してもらっているのか調べなければなりません.また,これらの連絡をすべて電話でしなければなりませんので,ただでさえ英語が苦手なのに,電話でのやり取りとなるとかなりストレスです.

どうにかこうにかmeter readingを済ませることができました.固定電話については必ずしも加入する必要はなかったのですが,インターネットを始める際に複数会社がある中で,どれもブリティッシュテレコム(BT)の固定回線を必要としましたので,結局BTの固定回線とブロードバンドを同時に契約することにしました.

あと,日本と似ているようで大きく違うのはTVライセンスといって,「家庭でテレビを見る」のにライセンス料を支払わなければならない点です.日本ではNHKに「受信料」を払いますが,イギリスは家にテレビを設置するだけでこのライセンス料を支払う義務が発生します.また,ライセンス料はカラーテレビと白黒テレビで金額が変わりますし,高齢者や障害者がいる世帯でも負担割合が変わってきます.ちなみに私の家では小さな14インチのテレビを買いました(49ポンド)が,カラーテレビですので,ライセンス料は1年間で139ポンド!でした.このライセンス料,支払いをしなかったら罰金として1000ポンドもしくは禁錮刑だそうです.一説にはこのライセンス料はBBCの取り分となりBBCの経営陣の高額な報酬につながっているという批判があるようです.

最後に,病院のシステムですが,イギリスでは住んでいる地域によって事前(何かの病気で病院に通院する前)にまず登録をしておく必要があります.つまり,登録せずに直接病院に行ってもまず登録の手続きが必要となりますので,すぐにお医者さんに診てもらうことができないのです.私たちも近所のメディカルセンターに登録に行きました.病院を探し,アポイントを取るまでやはり電話でのやり取りとなります.イギリスに長期滞在される場合には英語のレッスンにおいて「電話でのやり取り」の練習をしておくことを強くお勧めします.