イギリスでは9月から新しい学年が始まります.うちの息子もYear4に所属することになりました.8月1日に到着してから,ずっと家族3人で生活してきましたので,息子も同年齢の子供たちと遊びたくてたまらないようです.しかし,英語は全く話せません.私と妻は何もわからない環境にいてさびしい思いをしないかと心配していたのですが,なんと息子は初日から「楽しい」という言葉を連発.さらに驚いたことに「先生の言っていることがなんとなくわかる」とまで言い出しました.これこそが,子どもが語学を早くに習得する秘訣なのだろうと,思い知らされました.
ところが,「恐るべし息子」エピソードはこれだけにとどまりません.何と,給食初日に給食センターの手違いで登録がなされておらず,息子のランチが支給されなかったという電話を学校から頂きました.慌てふためいた私と妻は,学校のレセプションに押し掛けてどうなっているのか,と問い合わせたところ,給食センターの電話番号をもらって連絡するようにとだけ言われておずおずと帰ってきました.慣れない英語で問い合わせをしてなんとか手違いを正すことができたのですが,かわいそうなのは息子です.先生がお昼はなんとかしてくれたようなのですが,帰ってきた息子を慰めようと思いきや,息子は「お昼ごはんおいしかった~」何事もなかったようにけろっとして帰ってきました.息子は何もわからないまま,給食室に連れて行かれ,誰もいないところで給食を出してくれるおばさんにおなかを押さえて「おなかすいた」とジェスチャーをして,給食を出してもらったそうです.そして,早々とお昼を済ませ一人でグラウンドでボールをけっていたら,同じクラスの子供たちが出てきたので鬼ごっこをして遊んだということでした.
実は,イギリスでは給食は全員強制ではなく,お昼のお弁当を用意できない家だけが注文をして食べることになっています.何もわからない私たち夫婦はそうとは知らず初日から毎日給食を注文してしまっていたようでした.
あわてて心配しているのは親だけ,息子は思う存分学校を楽しんでいるようです.「恐るべし息子」この調子だったら,ほんの数か月で英語をペラペラしゃべっているような気がしてきました.